Volapük 世界語文典和訳(1888) 第5章(2)
2014.07.05
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Volapük 世界語文典和訳(1888) 第5章(2)
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1888年刊「世界語文典和訳 全」の翻字。
原書二十四~二十八ページ。
本字・変体仮名は常用漢字・普通の仮名になおし、原文にない句読点を補った。
例文の上には漢数字で読み順をつけてあるが、単語の後ろの「/にアラビア数字」に直して入れた。
漢字などは適宜わかりやすいものに変更した。
第5章(2) 指示代名詞・疑問代名詞
※原書には(2)などという区分はないが、便宜上設けた。
指示代名詞
at 是の et彼の
atos 是の事 etos 彼の事
例
söl/2 at/1 e/3 läds/5 et/4
紳士 是の と 貴女等 彼の
- at et は共に s を附加して ats ets と綴り、之を名詞の代名といして用ゆるを得。
例
ats/1 binoms/3 liegik/2 ets/4 binoms/6 pöfik/5.
是等は 有る 富て 彼等は 有る 貧しく
- atos etos は共に格の区別を立て用ゆるものとす。
疑問代名詞
- 疑問代名詞にも四格あり。后置字附加の法は名詞と同法なり。
kim 誰 孰 是は男性と事物に就て言ふ
kif 誰 是は女性のみに就て言ふ
kis 何 是は事物にのみ就て言ふ
例
kimo/4 givol/5,1 buki/3 olik/2
誰に 遣る汝は 書物を 汝の
Kisi/3 openobs/4,1 ome/2
何を 書きませう 汝は 彼に
- kim kif に o の一字を挿綴して形容詞と為す。而して格の区別を立て用ゆるものとす。
kiom 誰の 孰の
kiof 誰の
例
Püki/2 kiom/1 studols/4,3
言葉を 孰の 習ふ汝等は
Kiomi/3 pükas/2 at/1 studols/5,4
孰を 言葉の 是の 習ふ 汝は
Kiof/2 of-blodas/3 olik/1 binof/5 is/4?
誰の 女兄弟等が 汝の 有る 是所に
- ki より次に記す如き副詞を組立つるを得。
kimik 何の類 kimidnik 何程の額
kimiko 何状 kiöp 何所
kimid 何番 kiüp 何頃
kimna 何度 kikod 何故
- 稽古問題
pükob 私咄す
pükobs 私等咄す
vilol 汝望む 欲を
vilols 汝等望む 欲を
sagom 彼言ふ
sagoms 彼等言ふ
fidön 食す
dlinön 飲む
penön 書く
söl 紳士
läd 貴女
vomül 乙女
bod 麺包
mit 肉
vat 水
vin 葡萄酒
flif 冷
led 赤
ta 向て
pledön 遊ぶ
1. Ko kiom lefnas olik vivols pledön?
2. Labom buki jönik; plo kim binom?
3. Kisi vilols dlinön, Läds e söls?
4. Vilola dlinön de vin at ledik ko vat flifik.
5. Kiofe lädas at kil vilols penöm.
6. Buks at binoms gudikum ka ets.
7. No pükobs plo läds at, pükobs ta ofs.
8. De mit e bod kiom vilola fidön?
9. Kimid del mula Shimada binom in Saikio.
10. Penob flenes de Fujita e no utes de Uasuda.
11. Sevob sölis at fol: te at binoms liegik, tel et binoms pöfik.
12. Kiöp buks olik e uts läda Ayako binoms? ※原書のlödaを修正した※
- 訳文
一 私の誰の友人と汝は遊ぶを欲す。
二 彼は美しき書物を持つ。誰の為で有る。
三 貴女等と紳士等何を飲むを欲す。
四 汝等は冷き水と此の赤き葡萄酒を飲むを欲す。
五 此の三貴女の誰に汝等は書くを欲す。
六 此の書物は彼れよりより善く有る。
七 私等は此の貴女の為に咄さぬ彼女に向て咄を。
(註 貴女の名誉となるべきことを咄さず、匹敵して其の書となることを咄す)
八 肉と麺包と汝等は孰を食すを欲す。
九 月の何日島田は西京に居る。
十 私は藤田の友人に書く。安田の友人に書かぬ。
十一 私は此の四旦那を知る。此の二は富み、彼の二は貧く有る。
十二 汝の書物と綾子貴女の書物は何所に有る。コメント