丘浅次郎の Zilengo の概要
2012.11.30
カテゴリ:エスペラント
丘浅次郎の Zilengo の概要
丘浅次郎が留学中にエスペラントにであい、
自作の言語案 Zilengo を捨てた、というはなしは
つとに有名です。
そのZilengoのあらましを書いたページがあったので
ここに翻案してみました。原文はこちら(ドイツ語です)。
なお Zilengoとは zi(わたしたちの) + lengo(言語)
という意味だとあちこちのページに載っています。
でも、下の文法事項を参照すると
z/i(わたしの、わたしたちの) + leng/o(言語を)
ではないでしょうか。
複数形なし。-iは属格、-oは対格 なので。
- Zilengoのアルファベットは22字。
a b c d e f g h i j k l m n o p r s t u v z
c=ĉと発音 - 定冠詞はilのみ。無変化。
- 名詞と代名詞は次のように変化する。
-a 名格
-i 属格
-e 与格
-o 対格
-u 呼格 - 形容詞語尾。変化しない。
-d
-k
-l - 人称代名詞
1人称 2人称 3人称 関係代名詞 疑問詞 za va la ka kia zi vi li ki kii ze ve le ke kie zo vo lo ko kio - 動詞
不定法 -r
直説法 -s
条件法 -t - 現在 -i-
過去 -a-
未来 -o-ir ある hir 持つ dir ねばならぬ pir 知る vir 欲する
- 第一分詞 -end
第二分詞 -ed - 受身 -ur
amisur 愛される is amed 愛される (どちらもよい)
- 数
1 un
2 du
3 tri
4 ?
5 kink
6 sis
7 set
8 ?
9 ?
10 dek
50 kinkdek
100 cent - 順序には-umをつける
第一 unum
第三 trium
- 例文
Lenga japonik ne his numero gramatikal.
日本語は文法的な数を持っていない。
Has vi patra bel floro?
君の父は美しい花を持っていたか。
Is regretir, kod kreenta de Esperanto ne posedas savo de lengo de Estrem Oriento.
エスペラントの作者が極東言語の知識を持っていなかったのが残念だ。
Tan, za as juven studento.
その時わたしは若い学生でした。
Savis va, kant ano za has?
わたしが何歳だったか、知っていますか。
Za has dudekdu ano e kelk meso.
わたしは22歳1か月でした。
E za vivas in Freiburg, parv urbo in ocidental Germanio.
わたしは西ドイツの小さな町フライブルグに住んでいました。
Un dio, za alas a libraro, komperir svedik dicionaro.
ある日わたしはスウェーデン語の辞典を買おうと、本屋にいきました。
「エスペラントに似ている」と聞いていたので
格が5つもあるなんて、想像外でした。
まるでドイツ語を思わせます。
(呼格があるところからすると、
むしろ古典ギリシア語か)
しかしながら、語彙を見てみると、
かなり似ているものがおおいと思われます。
現在形が-is, 過去形が-as と
エスペラントと逆なのがおもしろい。
上の訳がまちがっていたらおしえてね。^^
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