sassa07
7 人称単数・動詞現在形
単数代名詞 | 動詞現在形 | ||
1人称 | mi わたし/おれ | -as | ・エスペラントの人称代名詞には 単数形と複数形があります。 ・印欧語にも単数形と複数形があります。 ・双数形(ペア)をもつ言語もあるんです。 ・3人称では性別になっています。 ・エスペラントでは動詞の人称による 変化がありません。 ・印欧語は人称により動詞の末尾が変化します。 (英語では3人称単数で語尾に-sをつけます) |
2人称 | vi あなた/きみ | ||
3人称 | li かれ/あの男性 | ||
ŝi 彼女/あの女性 | |||
ĝi それ/あれ |
- 西欧語は活用が大変!!
「である・いる・ある」
人称 数 エス 英 独 仏 西 伊 古英語 1 単 estas am
bin
suis
[sui]soy
[soj]sono
eom, bēo
2 are
[a]bist
es
[e]eres
sei
eart, bist
3 is
[iz]ist
est
[e]es
è
is, biþ
1 複 are
[a]sind
[zint]sommes
[som]somos
siamo
sind, bēoþ,
sindon2 seid
[zait]êtes
[et]sois
siete
3 sind
[zint]sont
[son]son
sono
「持つ」
人称 数 エス 英 独 仏 西 伊 古英語 1 単 havas have
[hav]habe
ai
[e]hablo
[ablo]ho
[o]hæbbe
2 hast
as
[a]hablas
[ablas]hai
[ai]hæfst, hafast
3 has
[haz]hat
a
habla
[abla]ha
[a]hæfð, hafað
1 複 have
[hav]haben
avons
[avon]hablamos
[ablamos]abbiamo
habbaþ 2 habe
avez
[ave]habláis
[ablais]avete
3 habt
[hapt]ont
[on]hablan
[ablan]hanno
[ano]
読んで意味を知ろう
- Mi manĝas.
- Mi kuras.
- Mi silentas.
- Vi iras.
- Vi vidas.
- Vi staras.
- Li frapas.
- Li ridas.
- Li trompas.
- Ŝi ludas.
- Ŝi babilas.
- Ŝi tajpas.
- Ĝi falas.
- Ĝi kuŝas.
- Ĝi flugas.
- Mi manĝas.
- Mi kuras.
- Mi silentas.
- Vi iras.
- Vi vidas.
- Vi staras.
- Li frapas.
- Li ridas.
- Li trompas.
- Ŝi ludas.
- Ŝi babilas.
- Ŝi tajpas.
- Ĝi falas.
- Ĝi kuŝas.
- Ĝi flugas.
読みと意味
エスペラントの現在形は、現在進行の意味も持っています。
また、丁寧やぞんざいを区別しません。
- Mi manĝas. ミ・マンジャス ぼくは食べる。
- Mi kuras. ミ・クーラス おれは走る。
- Mi silentas. ミ・スィレンタス わたしは黙っています。
- Vi iras. ヴィ・イーラス 君は行く。
- Vi vidas. ヴィ・ヴィーダス あんたは見てるよ。
- Vi staras. ヴィ・スターラス ぬしゃ立っちょる。
- Li frapas. リ・フラーパス あの人はたたいている。
- Li ridas. リ・リーダス やつは笑う。
- Li trompas. リ・トロンパス 彼はだましています。
- Ŝi ludas. シ・ルーダス 彼女は遊んでいる。
- Ŝi babilas. シ・バビーラス あの女性はおしゃべりしているんです。
- Ŝi tajpas. シ・タイパス あの人はタイプしている。
- Ĝi falas. ジ・ファーラス それは落ちますよ。
- Ĝi kuŝas. ジ・クーシャス それが横たわっている(=そこにある)
- Ĝi flugas. ジ・フルーガス あれは飛んでいるんだ。
- Mi manĝas. ミ・マンジャス ぼくは食べる。
- Mi kuras. ミ・クーラス おれは走る。
- Mi silentas. ミ・スィレンタス わたしは黙っています。
- Vi iras. ヴィ・イーラス 君は行く。
- Vi vidas. ヴィ・ヴィーダス あんたは見てるよ。
- Vi staras. ヴィ・スターラス ぬしゃ立っちょる。
- Li frapas. リ・フラーパス あの人はたたいている。
- Li ridas. リ・リーダス やつは笑う。
- Li trompas. リ・トロンパス 彼はだましています。
- Ŝi ludas. シ・ルーダス 彼女は遊んでいる。
- Ŝi babilas. シ・バビーラス あの女性はおしゃべりしているんです。
- Ŝi tajpas. シ・タイパス あの人はタイプしている。
- Ĝi falas. ジ・ファーラス それは落ちますよ。
- Ĝi kuŝas. ジ・クーシャス それが横たわっている(=そこにある)
- Ĝi flugas. ジ・フルーガス あれは飛んでいるんだ。
名格について
なんの説明もしないまま、Mi manĝas. を「ぼくは食べる」と訳してしまいましたが、
mi「ぼく」、manĝas「食べる」で「ボク食ベル」じゃないか。
そうなんです。エスペラントには「は/が」を示すしるしがなにもないんです。
これを主格とかいうのは変ではないか。
エスペラントでは、語のあとにいろんな語尾をくっつけて
いろいろな事がらを表しています。
asをつけたら「動詞現在」の意味になる、というぐあいです。
「16条文法」の第2条に「格は主格と対格の2つ」と書かれています。
対格(目的など)語尾は-nをつけるとされていますが、
主格には何の語尾もありません。
主格というと、つい主語をあらわすように思ってしまいますが、
日本語で「きみ~!」と呼びかける場合、
これは主語ではありませんよ。
「きみが」と「が」をつけて、はじめて主語になります。
いままで主語の意味と、その意味をもたない同形の語を
「主格」と呼んできていたわけです。
ここでは、その混乱をさけるため、
格のマークがないものを名格と呼ぶことにしました。
これはすでに「エスペラント四週間」(大学書林)で使われていることばです(27p.)。
いままでは | 主格 | ・主語をあらわす ・対格語尾のない名詞・代名詞などをさす |
ここでは | 名格 |
ほんとは
主格 | ・主語をあらわす |
絶対格 | ・示すだけの格 |
としたかったのですが、「絶対格」はどうやら別の意味があるらしく、
しかたなく「名格」とすることにしたわけです。
エスペラントで名格を nominativo といいますが、
その中にnomo(名前)という意味がもともとふくまれています。
Mi manĝas. のMiという代名詞(名格)は、主語になるので、
「は」や「が」を補って訳しましょう。
Manĝas mi. と語順を逆にしたらどうなるか?
「わたしを食べる」?
いいえ、「を」だったら min と対格になるので(第10回でくわしく)
名格のままの mi は、ここでは主語をあらわす「わたしは」です。
語順も自由になるんですね。
16条文法より
(5条の一部) 人称代名詞 mi, vi, ki, ŝi, ĝi
(6条の一部) 動詞現在 as
(9条の全部) 単語 書いた通りに読む
(10条の全部) アクセント 常に後ろから2番目の音節
初稿2014-05-30 更新2014-06-12
a:1914 t:1 y:0