sassa15
15 接頭辞
エスペラントでは語の前につける接頭辞や
語のあとにつける接尾辞が発達しています。
もとの単語に小さい(1音節の)パーツをとりつけることで
単語の意味を変化させます。
- amo (アーモ,愛)にmal (マル,正反対)という接頭辞をつけて
→malamo (マルアーモ,にくしみ) に変えてしまいます。 - pura (プーラ,清い)にmal (マル,正反対)をつけて
→malpura (マルプーラ,きたない) になる
といったぐあいです。
正反対の意味のmalを知っただけで、
おぼえるべき単語が半分になった、ということです。
morti(モルティ,死ぬ)という単語は知っていて
naskiĝi(ナスキージ,生まれる)を知らない人がいたそうです。
その人が必死に作ったことばは
malmorti(マルモルティ)=死ぬの正反対→生まれる!!
こんな単語は初めて聞きますが、おそらく聞いていた人は
にんまりしながら、すぐに理解したと思います。
理解できることであればいいのですが、
なかには理解できない単語も作り出せます。
vizaĝo(ヴィザージョ,顔)→malvizaĝo(マルヴィザージョ,顔の正反対って????)
viro(ヴィーロ,男)→malviro(マルヴィーロ,男の正反対って????)
「女」のつもりで使ったとしたら、これはおかしい。正反対ではなく「対」なのです。
このように接頭辞・接尾辞を使うことによって
爆発的に単語数をふやすことができるのです。
さあ、ここでは「接頭辞」の学習をしましょう。
接頭辞には、品詞語尾や接尾辞をつけて、独立の単語とすることができます。
mal(正反対) → mala(マーラ,反対の) male(マーレ,逆に) malo(マーロ,逆) maligi(マリーギ,反対にする)
ĉef(主要な) → ĉefo(チェーフォ,チーフ・長) ĉefa(チェーファ,主な) ĉefe(チェーフェ,主に)
接頭辞をつけるはと「子音+母音」になる時は、
くっつけて読まないで、離して発音します。
- malamo(にくしみ) ← mal/am/o 「マラーモ」ではなく「マルアーモ」
- ekiru(さあ行け) ← ek/ir/u 「エキール」ではなく「エクイール」
読んで意味を知ろう
接頭辞は次の11個です。
- Vi ne demandu la bofilinojn pri iliaj bopatroj!
- La homa familio disiĝis kaj ĉesis kompreni unu la alian.
- Vi estas tie ĉi, en la ĉefurbo.
- Sed ni ekvojaĝis en la blovegado.
- Multaj membroj eksiĝis de la societo de Volapuko.
- La gesinjoroj nenion diris dum lia rakontado.
- Nur tre malmultaj el ni povis veni en vian landon.
- Li ne misuzis vian influpovon.
- Kie loĝis iliaj prapatroj antaŭ kelke da miljaroj?
- Unue mi redonas al vi la monon.
- Kiel vicprezidanto, mi helpos la novan prezidanton.
読みと意味
- Vi ne demand/u la bo/fil/in/o/j/n pri ili/a/j bo/patr/o/j! ヴィ・ネ・デマンドゥ・ラ・ボフィリーノイン・プリ・イリーアイ・ボパートロイ 義理の娘たちにその義理の父母について尋ねてはいけない。
demand/u 尋ねるな。bo/fil/in/o/j/n 義理の/息子/女/たちに。pri ついて。ili/a/j かれらの。bo/patr/o/j 義理の/父母たち。 - La hom/a famili/o dis/iĝ/is kaj ĉes/is kompren/i unu la ali/a/n. ラ・ホーマ・ファミリーオ・ディスィージス・カイ・チェースィス・コンプレーニ・ウーヌ・ラ・アリーアン 人の家族は別れ行き、互いに理解することをやめた。
hom/a 人/の。famili/o 家族。dis/iĝ/is 分かれた。kaj そして。ĉes/is やめた。kompren/i 理解すること。unu la ali/a/n 互いに[数少ない熟語のひとつです]。 - Vi est/as tie ĉi, en la ĉef/urb/o. ヴィ・エスタス・ティーエ・チ・エン・ラ・チェフウルボ きみはここ、首都にいるんだ。
tie そこ。ĉi 近く。tie ĉiで「ここ」。en 中。ĉef/ur''b/o 主な/都市(=首都) - Sed ni ek/vojaĝ/is en la blov/eg/ad/o. セド・ニ・エクヴォヤージス・エン・ラ・ブロヴェガード だがわしらは大嵐の中を旅に出た。
sed しかし。ek/vojaĝ/is 始める/旅行した。blov/eg/ad/o 吹く/大いに/継続=大嵐。 - Mult/a/j membr/o/j eks/iĝis de la soci/et/o de Volapuk/o. ムルタイ・メンブロイ・エクスィージス・デ・ラ・ソツィエート・デ・ヴォラプーコ 多くの会員がヴォラピュクの会から脱退した。
mult/a/j 多くの。membr/o/j 会員・メンバー。eks/iĝis 退会した。soci/et/o 社会/小さい=会。de の。Volapuk/o ヴォラピュク語*。
*ドイツの聖職者が創造した言語で、エスペラントより前に広まった。その意味は「世界語」。グローバル化の波にのり、ずいぶんはやった。しかし文法がむずかしく、話せる人もごく少数で、エスペラントにおされて10年ほどでほぼ滅亡。この失敗は、ひとびとの「国際語」の期待へ大打撃をあたえた。 - La ge/sinjor/o/j nenio/n diri/s dum li/a rakont/ad/o.
- Nur tre mal/mult/a/j el ni pov/is ven/i en vi/a/n land/o/n. ラ・ゲスィニョーロイ・ネニーオン・ディーリス・ドゥム・リーア・ラコンタード その紳士淑女はかれが話しているあいだ何も言わなかった。
ge/sinjor/o/j 両性の/紳士。nenio/n なにも~ない。diri/s 言わなかった。dum あいだ。li/a 彼の。rakont/ad/o 話す/継続=話し続けること。 - Nur tre mal/mult/a/j el ni pov/is ven/i en vi/a/n land/o/n. ヌル・トレ・マルムルタイ・エル・ニ・ポーヴィス・ヴェーニ・エン・ヴィーアン・ランドン われわれのうちのほんの数人があなたの国に来られました。
Nur たった。tre とても。mal/mult/a/j 正反対/多い。このあとにhomoj(ホーモイ)が省略されている。el のうち。pov/is できた。ven/i 来ること。vi/a/n あなたの。land/o/n 国に。 - Li ne mis/uz/is si/a/n influ/pov/o/n. リ・ネ・ミスウーズィス・スィーアン・インフルポーヴォン あの人は自分の影響力を適切に使った。
mis/uz/is 間違って/使用した。si/a/n 自分の。influ/pov/o/n 影響/力/を。 - Kie loĝ/is ili/a/j pra/patr/o/j antaŭ kelk/e da mil/jar/o/j? キーエ・ロージス・イリーアイ・プラパートロイ・アンタウ・ケルケ・ダ・ミルヤーロイ? かれらの祖先は数千年前どこに住んでいたのか。
'Kie どこ。loĝ/is 住んだ。ili/a/j かれらの。pra/patr/o/j 原初の/父たち=祖先たち。antaŭ 前。kelk/e da いくつかの。mil/ja''r/o/j 千/年。 - Unu/e mi re/don/as al vi la mon/o/n. ウヌーエ・ミ・レドーナス・アル・ヴィ・ラ・モーノン まずは君にお金を返そう。
Unu/e 最初に・第一に。re/don/as 返す/与える=返却する。al ~に。mon/o/n お金を。 - Kiel vic/prezidant/o, mi help/os la nov/a/n prezidant/o/n. キーエル・ヴィツプレズィダント・ミ・ヘルポス・ラ・ノーヴァン・プレズィダントン 副会長としてわたしは新会長を助けるつもりです。
kiel として・のように。vic/prezidant/o 副/会長・大統領。help/os 助ける。nov/a/n 新しい。
初稿2014-06-04 更新2014-06-08
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